2016/12/31

まだ間に合うセンター試験漢文


平成29年度(2017年度)のセンター試験は1月14日、15日だそうですね。本番まで一か月を切っているので、受験生は不安でいっぱいのことと思います。この直前期に伸びる教科と言ったら何ですかね。やっぱり王道は暗記系の社会科科目ですが、漢文も意外とコストパフォーマンスが高いと思います。

何度か紹介している『漢文早覚え速答法』の「はじめに」では

「基本句形とよばれるパターン化された表現10と漢文特有の漢字92」に慣れるだけで、漢文の問題でカンタンに点を取ることができる
と豪語していますが、まさしくそうだなあと思います。なんとなく敬遠しがちな漢文ですが、ちょっとした知識とコツを掴めばセンター試験漢文は簡単に点が取れます。昨年度(2016年度)のセンター試験漢文の問題解説を通してそれを体験してみましょう。

平成28年度(2016年度)センター試験漢文

※ 問題と解答はコチラからダウンロードできます

問2

重要表現「すなはチ」の鑑別問題ですね。「即」「則」「便」「乃」など「すなはチ」と読む漢字は多いですが、使われる漢字によって大体意味が決まっていますよ。
  • 「即」
  • 読み「すなはチ」
  • 意味「すぐに」

  • 「乃」
  • 読み「すなはチ」
  • 意味「そこで」
「即」を使った「すなはチ」は「即座」から簡単にわかりますね。

問4

白文に返り点を打つ問題ですね。この類の問題は傍線部外にヒントがあるんですよね。はい、傍線部Bは次の文と構造が一緒ですね。「亦=also」もヒントになっています。
  • 哀 其身     不能...事乎母
  • 哀...    未能   識
ということで「哀」は最後に読めばよいと分ります。この時点で選択肢の1と2は消えます。

次に「不能」に注目。「~できない」という不可能=cannotを意味する重要表現です。
  • 「不能+(動詞)」
  • 読み「(動詞)あたハず」
  • 意味「できない」
「不能」は動詞を下に伴うはずなので探してみると「事」が見つかります。漢文では「事」は動詞として使うんです!「事」も重要表現。
  • 「事+(人)」
  • 読み「つかフ」
  • 意味「(人に)仕える」
この文では「母に仕える」ということですね。選択肢をみると、3では事を名詞として使用しているのでダメで、5は「母に事ふる」となっていないのでバツです。答えは4ですね。

問5

解釈問題ですね。この傍線部Cの中では何といっても「使」の使役表現ですね。
  • 「使A+(動詞)」
  • 読み「Aヲシテ(動詞)セしム」
  • 意味「Aに(動詞)させる」
この文では
  • A=我
  • (動詞)=得見
ですから、直訳すると「私に見ることを可能にさせた」となります。じゃあ「何を」見ることを可能にさせたかたいうと、段落の始めに「夢で母を見た」とあります。ということで
  • 私に母を見ることを可能にさせた
  • =母が私に会ってくれた
と言い換えられるので、答えは4ですね。

・・・こんな感じです。どうでしょう、「即」「不能」などの重要表現と「使」などの基本句形を覚えるだけでセンター試験漢文も簡単に解けることが分かったと思います。

そしてその重要表現や基本句形が『漢文早覚え速答法』という薄い本1冊でマスターできちゃうんだからお手軽ですね。


センターまではまだまだ時間はあります。漢文に限らず目標点に到達するために、今何ができるか、どんな勉強が効果的かを考えて、残りの時間を過ごしてほしいと思います。

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