学生時代の最後の教え子から、国立大医学部に合格したとメールが届いたのでした。※この子について書いた過去の記事はコチラ
出会った当時、彼は中高一貫校に通う高校3年生でした。成績は学年3番以内にはランクインし、周囲からかなりの期待を集めていました。しかし、本人のなかでは「自分は頑張っていない」「次は絶対に成績が下がる」と不安と焦りでいっぱいだったようです。夏休み明けから学校に通わなくなりました。そして、親御さんがスクールカウンセラーに相談し、スクールカウンセラーからしろくまを紹介されました。
出席日数の猶予はなく、本人にも復学する意志がなかったため、中途退学となりました。しかし、将来的に受験の意志はあり、通信制高校をその年に卒業しました。
翌年より受験勉強を始めましたが、「もう間に合わない」と、秋前に勉強が手につかなくなり、受験できないで終わる年が2回続きました。
今年も夏休みは一切勉強ができなくなったと相談を受けました。
しろくまからは、「君の実力なら受験当日に受験会場にさえ辿り着いていれば絶対に合格できる」とだけ伝えました。
その後は、なんとか受験まで持ちこたえて、医学部合格を勝ち取りました。
普段はクールであまり感情を表に出さない性格の子ですが、合格したとわかったときは、泣きながら親御さんに報告したとのことです。
彼の辛かった日々は同時に親御さんの堪え忍んだ日々でもあります。親御さんは彼を突き放さず、甘やかさず、彼の危機に添い遂げてくださいました。親御さんの協力がなければ達成できなかった快挙だったとしみじみしています。
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読んで下さりありがとうございます。
当時のしろくまを応援ください。
3 件のコメント:
いつも楽しくブログを読ませていただいています。
ぼくは現在、国立大学を受験しようと考えている新高校3年生です。
色々な大学を調べていくうちに、東京大学に興味を持ちました。
そこで、お聞きしたいことがいくつかあります。
ネットで調べていると、
「ただひたすら努力して入学できたはいいけど、高度な授業や地頭のいいクラスメイトの話についていけない」や、
「有名校出身者と地方無名校出身者でヒエラルキーが生じている」
などのネガティヴな情報ばかりが散見され、入学が決まったわけではありませんが不安になりました。
ブログを拝見するに、しろくまさんは高卒認定を取得後に東京大学理科I類に合格し、進学振り分け制度を利用して医学部へ進まれた
とのことなので、少なくとも学業の面では「とても充実した学生生活を送ることのできた東大生」であったのだと思います。
他学部から医学部への進学は、相当の好成績でないと実現できないことだと知りました。
そんなしろくまさんに、ご自身の経験を踏まえたお話をうかがいたいです。
よろしくお願いします。長文失礼しました。
コメントありがとうございます。ネガティブな情報ばかりで不安になったんですね。
まず、誤解があるので訂正します。僕は文科3類の出身です。現実的に文系からは進学振り分けで医学部への編入はできません。僕は卒業後に他大学の医学部に編入しています。
さて、質問にお答えいたします。確かに講義は聴いていてもわからないものがあるかもしれませんね。でも受ける講義は自分で選択できる科目が多いので、自分の興味に合ったものを選べばいいですよ。
僕は座学よりも実習が好きだったので、沖縄の離島で産業を調べ歩いたり、ベネズエラの民俗楽器を奏でたりする科目を選んでいました。
頭のいい人はたくさんいましたね。僕が遠く及ばないくらい。でもそんな天才たちと同じ空間で勉強できていることに誇りを感じていました。
無理に話についていく必要もないと思います。人の興味はそれぞれなので。広いキャンパスにはあなたと話の会う友人がきっと見つかるはずです。
有名進学校のヒエラルキーは一度も感じたことがないですね。出身校に関係なく気の合う友人を新たに見つけられる自由な雰囲気が駒場には満ち満ちています。
今でも当時の仲間達とは繋がっています。フルブライト留学生でアメリカにいる人もいれば、NHKのディレクターもいます。
東大は夢の広がる素敵な場所でした。
しろくま
返信ありがとうございます。
誤解していてすみませんでした。
僕が不安に感じていたことは、ごく表面的な、気にする必要のないことであったのだと気付かされました。
実際に経験した方からポジティブな意見をいただくことが出来て、安心しました。
もっと肩の力を抜いて、自分の興味に忠実になろうと思います。
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