しかし、勉強に対して不登校生徒やひきこもりは何となく尻込みをすることが多いですね。僕もひきこもり時代はそうでした。
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ひきこもり脱出法第3ステージは勉強するための準備段階です。 |
という訳で、勉強という行動へ移る前に、この「準備」ステージでは、勉強に対する何となく嫌なイメージを少しでも払拭できるように考えてみましょう。
勉強に対して少しでもプラスのイメージを持つことが出来れば、勉強しようとやる気が出てくるはずです。
勉強に対する嫌なイメージ
- 面倒くさい
- 難しい、できるはずない
- 途方ない、間に合わない
それに、もしその勉強が難しいものであったならば、「できるはずがない」とやる気を失ってしまうかもしれません。あるいは、勉強ができない自分と向き合うことを怖がるあまり、なかなか勉強に着手できなくなるかもしれません。
また、むやみに勉強を始めてしまうと、覚えるべき途方もない知識量に「間に合わない」と不安や焦りばかりが募ってしまうかもしれません。
勉強の嫌なイメージを払拭する
上のような勉強に対する嫌なイメージは勉強へのやる気をそいでしまいます。ですので、これらの嫌なイメージは払拭することが大切です。そのためには、抱いた嫌なイメージが本当に妥当なものかひとつひとつ検証していく必要があります(概して不登校やひきこもりは勉強に対し必要以上に嫌なイメージを抱いていると僕は考えています)。
面倒くさい
⇒面倒くさいのは当然
確かに勉強は面倒くさいですね。英語の文法や数学の解法を学習することは、ジグソーパズルを1枚1枚はめていくような地道な作業に似ています。つまり、ある程度の面倒臭さは覚悟する必要があるということです。しかし、複雑な構造の英文が読解できるようになった時や、難解な数学の文章題を完答できるようになった時の喜びは格別です。
それはネプリーグで英単語を答えられた時や、ナンプレでマスを埋められた時の喜びとは比べ物になりません。
しかも、勉強に対する面倒臭さはある程度コントロールが可能です。
例えば、取り組む参考書を1冊に絞ったり、課題を1度にできる量へ細分化したり、通信教育や予備校のビデオ講義、家庭教師をペースメーカーとして利用すれば、勉強に対する面倒くさいというイメージは減ってくると考えられます。
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受験は我慢強くなるための修行 |
そして何より、面倒くさいと思う勉強に辛抱強く取り組み続けることができれば、何かとすぐに投げ出しがちであった自分を我慢強い自分に鍛え上げるチャンスです。
鍛えた我慢強さは、不登校・ひきこもりから脱出した後、あらゆる場面で自分の強みとして生きてくることでしょう。
そう考えると、ひきこもり・不登校からの大学受験は、ある意味「修行」と捉えることができるかもしれません。
難しい、できるはずない
⇒今できる必要ない
確かに、いきなりセンター試験に挑んでも歯が立たないかもしれません。そんな自分を見たくないかもしれません。ですが、勉強からずっと遠ざかっていた現時点においては、問題が解けないことはむしろ当然ですし、難しいと無力感を覚えるのは普通の感覚です。
今できる必要はないのです。勉強して解けるようになればよいのです。究極を言えば、受験当日に解けるようになっていればよいのです。
ですから、勉強は「これならわかる」という簡単な内容から基礎力をコツコツ積み上げていきましょう。場合によっては中学の内容から復習することも良いでしょう。
基礎力をコツコツと積み上げていけば、いつの間にか難しい問題も解けるようになっているはずです。今は及ばなくとも、それは自分の伸びしろだと前向きに考えましょう。
途方ない、間に合わない
⇒絞ればゴールが見える
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科目を絞ればゴールが見えて不安が減ります |
確かに大学受験は複数の教科で途方もない知識量が要求されるため、間に合わないと不安や焦りが募ってしまうかもしれません。
しかし、それは複数の科目を一度にやらなければならないと考えて余計に焦りや不安を煽っているからかもしれません。
勉強は必ずしも全科目を同時並行で進める必要はありません。まずは
- 自分の好きな教科に絞り
- 理解できる内容から
- 少しずつ始めればよい
また、久々に勉強を再開した訳ですので、はじめのうちはリハビリだと考えて、できる範囲から少しずつ勉強していけばよいのです。徐々に頭を慣らしていって段々と勉強量を増やしていきましょう。
飛行機も飛び立つ前には助走が必要なことと同じです。
考え方が変われば行動が変わる
ここまで勉強に対する嫌なイメージをひとつひとつ検証してきました。その結果、勉強へのやる気が少しは出てきたと思います。このように考え方は行動に大きく影響します。つまりそれは、考え方が変われば行動が変わることを示唆しています。