2016/03/11

外出しづらい理由

少年A:

外に何となく出づらいんです。どうしたらよいでしょうか?

しろくま:

僕もそうだったよ。

少年A:

僕は学校にも行っていないし、働いてもいないし。それを近所の人に気づかれたくないし、気づかれたら、何を思われるか分らないし、ダメ人間と思われるかもしれないし。それにクラスメイトに出くわすのも嫌です。

しろくま:

いろいろ想像しているね。近所の人は君に関心があるの?

少年A:

取り分け関心があるということはないと思います。他人は自分のことを気にも留めていないと心ではわかっています。わかっているけど、自分自身で自分がどう思われているのかが、気になっているのだと思います。

しろくま:

そう、「自分で自分を気にしている」、よくわかっているようだね。

少年A:

でも、他人にどう思われているかなんてわからないじゃないですか、だから外に出にくいんです。

しろくま:

確かに他人にどう思われているか、わからないね。だから、自分であれこれ想像して、不安になって、外に出づらくなっている。こう考えると、外に出づらくなっている原因は「他人にどう思われているかわからない」ことにありそうだ。だとすると、外に出やすくなるには、他人が自分のことをどう思っているか、実際に確かめてみるしかないんじゃない?

他人が自分を気にしてないとわかれば外に出やすくなる


少年A:



しろくま:

まずは近くのコンビニでも行ってみたらどうかな。その道すがらにすれ違う人は君に関心を示してそうだろうか、ちらっと観察してみて。恐らく、君には目をくれず自分の行き先へスタコラと歩いていくことを確かめられるだろうね。コンビニでは店員さんを観察してみよう。恐らく、君が入店してきても商品の棚卸しの手を止めて振り返ることはないだろうし、君が何を買ってもレジをスムーズにさばくことしか頭にはないことを確かめられるだろうね。

大切なのは、「他人は自分のことを気にしていない」という事実を自分で確かめることにあるんだ。「自分のことは誰も気にしていない。不安は思い過ごしであった」と身をもって証明できれば、何となく外出しにくかった気持ちも弱まっていくと思うんだ。

少年A:

ジェットコースターは乗る前が一番怖いというのと、似てますね。

しろくま:

おっ、良い例えだね!

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